2010年7月23日金曜日

第14回 7月22日 第5章 4 改善活動とIE

●今回から、センテンス毎に担当者を決めて、各自まとめてきてもらい
 A3用紙に書いて発表しそれを見ながら、補足・解釈・自社では?という視点から
 ディスカッションしました。

 「IE手法」を商業の世界にわかりやすく導入した故渥美俊一氏の業績に感謝。

●次回は、7月29日 P165-P162 の予定です。

1.インダストリアルエンジニアリング

  ①生産技術=固有技術
   機械、設備、工作技術、化学反応

  ②生産プロセス=IE(インダストリアルエンジニアリング)
    作業者・工具・材料・仕掛品

       インプットの管理  労務・購買・管理・設備

       アウトプットの管理 原価・品質・納期

2.インダストリアル・エンジニアリングの諸手法

  ①工程分析
    工程の連鎖(フローチャート・レイアウト分析)

  ②連合作業分析
    人と機械・人と人

  ③動作研究
    繰り返し動作

  ④時間研究
    標準作業時間

  ⑤稼動分析
    作業時間と分類しその比率を評価
    付加価値を生んでいる時間の計測

  例 連合作業分析 (図5.14)

     段取り換え時間→停台時間(機械が止まっている時間)
              ↓
             情報の転写を行っていない(付加価値0)
              ↓
             改善しなければならない。

             調査→手空き時間の発見
              ↓
             予備枠という冶具を作製して停台時間48分短縮

   短縮した時間は、同じ作業をする上で未来永劫節約できる。

   「観察」し「分析」し、「判断」している。

  例2.動作分析

    手待ち=「価値を生んでいない状態」
       ↓
      見つけることから始まる。

    一人の作業者の中でも、左手と右手の連携によって生産性向上は可能。

       同時に行う・動作を簡素化する・左右対称な動作に近づける・・・

  例3.微動作分析

    作業→動作→要素 17種類のギルブレイスのサーブリグ記号
              つかむ・運ぶ・探す・保持する
3.作業改善

  「改善」は日本だけではない。やり方が違う改善がある。
    ボトムアップ型現場参加型=「カイゼン」
                   ↓
         IE手法の発展型の一種=「全社的IE」
  ×日本型(JIT.QCサークル.提案制度)=特殊 神秘 ではない。

4.改善のステップ 

 改善=「問題発見、問題解決」のプロセス
 
汎用的問題解決モデル(サイモン1987) ①~⑦=Plan (PDCA)
   ↓ 
 ①目標の設定 ②現状の測定 ③問題点の発見 ④原因の追及 ⑤改善の代替案の作成
 ⑥各代替案の評価 ⑦改善案の決定 ⑧実施 ⑨成果フィードバック ⑩是正
 
 「カイゼン」の特徴=自発的に目標を引き上げること=自ら目標を設定すること

5.管理と改善 (欧米型と日本型の比較) 

 欧米型=現状維持的管理
     目標標準を固定し、その回りに許容範囲(管理限界)を設定し逸脱した場合
     原因分析→矯正的行動をとる。
 
 日本型「カイゼン」
     目標の上方修正 標準を固定しない 小刻みに目標を変更していくこと
     「標準がないところに改善はない」(今井1988)

6.標準の改定
 
  フォードシステムの問題点    トヨタ式標準改訂プロセス
 
   ×標準の後ろ向きの固定     作業標準は「組長」が設定    
   ×IE技術者が標準設定     「組長」=元ベテラン熟練作業者
                  「組長」=労働組合員
                   新標準=まずは「組長」がやってみせること
                   新標準の文書化=「組長」が実施
                   数か月に一回更改することが決まっている。
 
 「形式知」と「暗黙知」の間の変換のサイクルを遅滞なく回す(知識経営論 野中郁次郎1990)

 引用 山本五十六談 「やって見せ、言って聞かせて、またやらせ、ほめてやらねば人は動かじ」

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