2010年7月29日木曜日

第15回 7月29日 第5章 4改善とIE 7-11


発表形式の2回目
各自のまとめたものをアップします。訓練ですから、重要なことを選択する技術です。

8月5日は、休講します。次回8月12日が第16回目です。

次回の発表は、自分の仕事を稼動分析してみよう!の計測結果です。

2010年7月23日金曜日

第14回 7月22日 第5章 4 改善活動とIE

●今回から、センテンス毎に担当者を決めて、各自まとめてきてもらい
 A3用紙に書いて発表しそれを見ながら、補足・解釈・自社では?という視点から
 ディスカッションしました。

 「IE手法」を商業の世界にわかりやすく導入した故渥美俊一氏の業績に感謝。

●次回は、7月29日 P165-P162 の予定です。

1.インダストリアルエンジニアリング

  ①生産技術=固有技術
   機械、設備、工作技術、化学反応

  ②生産プロセス=IE(インダストリアルエンジニアリング)
    作業者・工具・材料・仕掛品

       インプットの管理  労務・購買・管理・設備

       アウトプットの管理 原価・品質・納期

2.インダストリアル・エンジニアリングの諸手法

  ①工程分析
    工程の連鎖(フローチャート・レイアウト分析)

  ②連合作業分析
    人と機械・人と人

  ③動作研究
    繰り返し動作

  ④時間研究
    標準作業時間

  ⑤稼動分析
    作業時間と分類しその比率を評価
    付加価値を生んでいる時間の計測

  例 連合作業分析 (図5.14)

     段取り換え時間→停台時間(機械が止まっている時間)
              ↓
             情報の転写を行っていない(付加価値0)
              ↓
             改善しなければならない。

             調査→手空き時間の発見
              ↓
             予備枠という冶具を作製して停台時間48分短縮

   短縮した時間は、同じ作業をする上で未来永劫節約できる。

   「観察」し「分析」し、「判断」している。

  例2.動作分析

    手待ち=「価値を生んでいない状態」
       ↓
      見つけることから始まる。

    一人の作業者の中でも、左手と右手の連携によって生産性向上は可能。

       同時に行う・動作を簡素化する・左右対称な動作に近づける・・・

  例3.微動作分析

    作業→動作→要素 17種類のギルブレイスのサーブリグ記号
              つかむ・運ぶ・探す・保持する
3.作業改善

  「改善」は日本だけではない。やり方が違う改善がある。
    ボトムアップ型現場参加型=「カイゼン」
                   ↓
         IE手法の発展型の一種=「全社的IE」
  ×日本型(JIT.QCサークル.提案制度)=特殊 神秘 ではない。

4.改善のステップ 

 改善=「問題発見、問題解決」のプロセス
 
汎用的問題解決モデル(サイモン1987) ①~⑦=Plan (PDCA)
   ↓ 
 ①目標の設定 ②現状の測定 ③問題点の発見 ④原因の追及 ⑤改善の代替案の作成
 ⑥各代替案の評価 ⑦改善案の決定 ⑧実施 ⑨成果フィードバック ⑩是正
 
 「カイゼン」の特徴=自発的に目標を引き上げること=自ら目標を設定すること

5.管理と改善 (欧米型と日本型の比較) 

 欧米型=現状維持的管理
     目標標準を固定し、その回りに許容範囲(管理限界)を設定し逸脱した場合
     原因分析→矯正的行動をとる。
 
 日本型「カイゼン」
     目標の上方修正 標準を固定しない 小刻みに目標を変更していくこと
     「標準がないところに改善はない」(今井1988)

6.標準の改定
 
  フォードシステムの問題点    トヨタ式標準改訂プロセス
 
   ×標準の後ろ向きの固定     作業標準は「組長」が設定    
   ×IE技術者が標準設定     「組長」=元ベテラン熟練作業者
                  「組長」=労働組合員
                   新標準=まずは「組長」がやってみせること
                   新標準の文書化=「組長」が実施
                   数か月に一回更改することが決まっている。
 
 「形式知」と「暗黙知」の間の変換のサイクルを遅滞なく回す(知識経営論 野中郁次郎1990)

 引用 山本五十六談 「やって見せ、言って聞かせて、またやらせ、ほめてやらねば人は動かじ」

2010年7月15日木曜日

第13回 7月15日 学習効果とその測定

.学習曲線とは、
  
  概念・便利な分析道具 である。
   
   経験がコストダウンや生産性向上に関係する。
     
     ×予測精度の過大評価
     ×企業努力によって変更不可能

2.学習曲線とは、
 
 累積生産量が一定比率増えると
  製品1単位当たり直接労働時間は
   一定比率減少する。関係のこと。

 永く同じものを作っているなら
  効率が良くなるでしょ。

 航空機や半導体では、80%カーブの実例がある。

 産業や製品や企業によってそれぞれのカーブがある。

3.累積生産量OR時間 の関数なのか?

  どちらだけでもない。

 永くやってれば良くなる?
 問題解決活動時間をかければ効率が良くなる?

 それだけではないようだ。

4.個人学習と組織学習
 
 ①個人学習はご褒美の与え方で、促進・維持される。
 
  個の集まりが組織ではあるが、個だけが学習しても
  組織学習したことにはならない。

 ②組織が学習した実例がある。
  その要因は、マネジメントである。
  
  企業や工場によって生産効率が異なる
  企業文化が、組織学習を促進される例

5.「予測」なのか「目標」なのか?
 
  どちらでもない。
 
6.学習曲線の製品間・工場間比較

 製品・地域・企業の違いで曲線の勾配は変化する。

7.製品世代間の学習効果の移転

 モデルチェンジの例
 モデルチェンジ後の勾配は次第に急になる。

 即ち 世代を超えて学習効果は伝達される。

8.工場世代間の学習効果の移転
 
 移転のメカニズムは、ノウハウである。
 先発か後発かによって勾配が異なる。
 
 全ての工場で世代間移転が可能なわけではない。
 マネジメントが要素となる。

2010年7月9日金曜日

第12回 7月8日 生産性の概念と測定

とても乱暴なまとめ方ではありますが・・・・

①どんな生産性情報であっても比較する場合には、補正する必要がある。ナマのデータには落とし穴がある。

②全要素生産性は、有効な手段であるが、膨大な労力を測定のために必要とする。

③全要素生産性を変化させる要素は、大きく4つある。
 (不良率・仕掛品在庫・新規投資額・設計変更や生産量変動)

●生産性=インプットとアウトプットの比率  どちらが分母でも良い。(生産性と生産性関数)
 (生産要素の投入と経済的に有用な産出の比率)

●生産性には、大きく二つある。
 部分生産性と全要素生産性(TFP)

●部分生産性の例
 労働生産性・資本生産性・原材料生産性(歩留まり率、コークス比)

●工程から製品への設計情報の転写の効率(P121図5.3)

●生産性向上のためのアプローチは、2種類
 1.情報転写のスピードを上げること。
 2.情報転写時間のシェアを上げること。→JIT(正味作業時間比率の増大の重視)

●投入の増加で説明できない産出の増加=全要素生産性の増加
 1.インプット→プロセス→アウトプットのサイクルで、インプットを増やさなくてもアウトプットが増えること
 
 2.その現象を「技術進歩」・「生産関数のシフト」という。

次回は、7/15 P135-P143 「学習効果とその測定」です。